資本金基準が6倍に引き上げられた後、新規入国が80.9%減少
日本で起業を準備する外国人や、既存の在留資格を事業目的のビザへ変更しようとする外国人に対するハードルが大幅に高くなりました。
出入国在留管理庁が2026年10月16日に発表した「2026年上半期における外国人入国者数及び在留者数等について」によると、2026年上半期に「経営・管理」の在留資格で日本へ新規入国した外国人は計635人にとどまりました。これは前年同期(3,329人)と比べて80.9%減少した数値です。
2026年6月末時点での日本国内における「経営・管理」ビザ保持者の外国人人数も4万2,747人で、2025年末と比較して8.6%減少しました。
ペーパーカンパニー防止に向けた省令改正が決定的な原因
このような急減傾向は、2025年10月に施行された法務省令改正の影響が決定的な要因であると分析されています。当時、日本政府はペーパーカンパニーの設立を通じたビザの悪用を防ぐため、許可条件を大幅に強化しました。
主な改正内容と変更点は以下の通りです。
- 資本金要件の大幅引き上げ: 従来の「500万円以上」だった資本金基準が6倍の「3,000万円以上」に引き上げられて適用されました。
- 必須条件の重複適用: 過去には資本金500万円の基準または「常勤職員2人以上の雇用」のいずれかを満たせば申請が可能でした。しかし改正後は、「資本金3,000万円以上」と「常勤職員(日本人または永住者等)1人以上の雇用」の両条件を同時に満たす必要があります。
在留外国人全体は428万人で過去最高を更新
「経営・管理」ビザの取得者は大きく減少したものの、日本国内の外国人住民数全体は引き続き増加傾向にあります。
2026年6月末時点における日本の総在留外国人数は428万1,026人で、2025年末より3.8%増加し、再び過去最高を更新しました。特定技能ビザ保持者や留学生など、他の在留資格による入国者が増えたことが影響しています。
日本での起業を目指す留学生・在留者は注意が必要
今回の統計結果は、日本進出を目指す海外の起業家だけでなく、留学ビザやその他の在留資格から起業のためのビザへ変更しようとする在留外国人にとっても、相当な負担となっていることを示しています。
資本金調達の負担と常勤職員の採用条件が同時に課されたことで、初期投資資金が不足している小規模起業や個人事業主のビザ発給手続きは一段と厳しくなりました。そのため、今後日本での事業開始やビザ変更を計画している場合は、強化された資本基準と雇用要件をあらかじめ細かく確認し、準備しておく必要があります。
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出典: 毎日新聞