日本に滞在中の外国人留学生や会社員、そして長期居住者の経済的負担が今後大幅に増加する見通しです。出入国在留管理庁(以下、入管庁)は2026年6月24日、外国人の在留手続きに関する手数料を大幅に引き上げる具体的な案を自民党の合同会議に提示しました。今回の改正案が通過すれば、従来一律に適用されていた手数料体系が滞在期間に応じて細分化され、特に永住権の申請手数料は従来の20倍の水準に暴騰することになります。
在留資格の変更・更新手数料、期間別の段階的値上げ
現在、日本でビザと呼ばれる在留資格を変更または更新する際に支払う手数料は、許可期間に関わらず一律6,000円です。しかし、新たな値上げ案によると、今後は許可される in 在留期間が長くなるほど、より多くの手数料を支払う必要があります。具体的な手数料案は以下の通りです。
- 3ヶ月以下: 1万円(現行比4,000円値上げ)
- 1年: 3万3,000円(現行比2万7,000円値上げ)
- 3年以上5年未満: 6万4,000円(現行比5万8,000円値上げ)
- 5年以上: 7万5,000円(現行比6万9,000円値上げ)
このように、長期滞在の許可を受けるほど手数料の負担が急激に大きくなります。例えば、毎年在留資格を更新する必要がある留学生の場合、従来は毎年6,000円を支払うだけで済みましたが、今後は1年更新時に3万3,000円を支払わなければならないため、支出する固定費が数倍以上に増えることになります。就労ビザを取得し、3年または5年単位で更新する会社員なども、一度に数万円に達する手数料を支払う必要があるため、負担は小さくないとみられます。
ただし、政府は行政の効率化を図るため、オンライン申請を利用する場合に限り、手数料を割引する制度を導入する予定です。「3ヶ月以下」の短期滞在申請を除き、オンラインで在留資格の変更や更新を申請すると、最大1万円の割引特典を受けることができます。そのため、改正案の施行後は、窓口を訪問するよりもオンライン申請を積極的に利用することが、費用を節約する重要な方法となるでしょう。
永住許可申請手数料、1万円から20万円へ暴騰
最も破格の値上げが予告されている項目は「永住許可」の申請手数料です。従来は永住権を取得する際に支払う手数料がわずか1万円でしたが、今回の改正案ではなんと20万円に引き上げる案が提示されました。
特に永住権の取得は、日本での安定した生活を送るための最終目標の一つであるだけに、今回の手数料値上げのニュースは、長期居住を計画している外国人コミュニティにとって大きな負担となることが予想されます。さらに、永住許可申請は従来と同様に、出入国在留管理局の窓口を通じた対面受付のみ可能です。つまり、オンライン申請による割引特典が一切適用されないため、申請者は値上げされた金額である20万円を満額支払う必要があります。
手数料値上げの背景と今後のスケジュール
今回の手数料大幅値上げは、2026年5月に成立した「改正出入国管理及び難民認定法(改正入管法)」に基づいています。同改正法により、在留手続き手数料の法定上限額が大幅に引き上げられ、これに伴い入管庁が具体的な手数料額を算定したものです。
日本政府は、今回の手数料値上げによって増加する税収を外国人支援策に活用する方針です。具体的には、日本国内の外国人住民のための日本語教育環境の改善や拡充など、実質的な外国人の受け入れおよび共生社会の実現に向けた財源として使用する計画です。
入管庁は近く、一般国民や外国人住民の意見を募るパブリックコメント(意見公募)手続きを実施した上で、具体的な手数料額を最終決定する予定です。最終案が確定すれば、早ければ2026年10月から新たな手数料体系が全面的に適用される見通しです。日本に居住している外国人は、自身の在留資格の満了日や永住権の申請資格を満たす時期をあらかじめ確認し、値上げ前に申請が可能かどうかなど、スケジュールを慎重に確認することが推奨されます。
出典: 読売新聞